キャッシュカードを預けても大丈夫? (とっとり県政だより「身近な法律相談」バックナンバー)

本年度も振り込め詐欺などの特殊詐欺事件の被害額は過去最高に達したとの報道がありました。
近年特殊詐欺事件はますます巧妙化しています。 自分だけは大丈夫と思っていても犯行グループは巧妙に接触してきますので、おかしいと思ったら家族や友人にご相談ください。

Q.厚生労働省の職員と名乗る人から「医療費の還付がある。キャッシュカードを預ることになるが、ぜひ手続きをとった方がよい」と電話がありました。私の自宅付近を巡回している担当者がいるので、家までキャッシュカードを取りに行かせるとのことでした。信用しても大丈夫でしょうか。

A.鳥取県内でも、医療費を還付すると偽り、担当者に自宅まで行かせると連絡し、家まで来た人物がキャッシュカードを預かって暗証番号を聞き出し、その直後にATMから現金が引き出されてしまう事件が相次いでいます。信用することなく、絶対に断るようにしてください。

今回のようにキャッシュカードを自宅まで取りに行くなど、オレオレ詐欺も新たな手口が次々と出現し、手口も巧妙化して来ています。息子などと名乗り、お金を振り込ませる典型的なオレオレ詐欺もまだまだ後を絶ちません。分からないことはひとりでは考えず、家族や近所のかたに必ず相談してから判断するよう心掛けて下さい。

文責:弁護士 瀬古 智昭
とっとり県政だより「身近な法律相談」2012年3月号 バックナンバー